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COMMUNITY CORNER: RNAiについて揺れる見解

Nature Medicine 14, 6 doi: 10.1038/nm0608-611

失明の大きな原因である加齢性黄斑変性の治療への低分子干渉RNA(siRNA)の有効性を検証する重要な臨床試験について、その基本前提に疑問を投げかける新しい知見が得られた。使われる治療法は、この病気で起こる過剰な血管新生にかかわる血管内皮増殖因子(VEGF)もしくはその受容体の発現をノックアウトすることで、症状の軽減をねらうというものだ。ところがマウスを使った実験で、この方法はRNA干渉(RNAi)を介して機能するのではなく、Toll様受容体の活性化と自然免疫応答の成分因子誘導を介して働いていることが示唆されたのである。

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