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感染症:C5a受容体の敗血症における機能的役割

Nature Medicine 14, 5 doi: 10.1038/nm1753

C5a受容体(C5arがコードするC5arと、Gpr77がコードするC5l2)の機能、とりわけ当初「デフォルト受容体」と名づけられていたC5l2の機能については、いまだに議論が続いている。今回我々は、盲腸結紮・穿刺により敗血症を誘発した条件下で、抗体によるC5a受容体遮断およびノックアウトマウスを用いてそれぞれの受容体の機能を調べた。30〜40%の生存率を示す「中程度」の敗血症では、C5arあるいはC5l2のどちらかを遮断あるいは欠失すると、生存率はいちじるしく改善され、血漿中の炎症促進性メディエーターの集積は低下した。HMGB1(high mobility group box 1)タンパク質のin vivoでの出現あるいはin vitroでの放出にはC5l2が必要だったが、C5arは必要とされなかった。致死率100%の「重度」の敗血症では、C5l2とC5arの両方を共に遮断したときにのみ保護効果がみられた。以上の結果は、敗血症の有害な結果にC5arとC5l2が相乗的に関与しており、C5l2はHMGB1の放出に必要であることを示唆している。したがって、これまでの推測とは逆に、C5l2は単なるデフォルト受容体ではなく機能的受容体といえる。

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