Perspective

新しい虚血巣境界域:発作後に起こる傷害から修復への移行

Nature Medicine 14, 5 doi: 10.1038/nm1735

局所脳虚血発作で損傷を受けたが死んではいない脳組織領域である虚血巣境界域の救済方法は、脳血流や栄養状態の調節に始まり、細胞死を起こす分子機構の解明、臨床的な神経画像化法の急激な発達へと進化してきた。次世代の治療にはパラダイムシフトが必要だろうとLoは論じている。治療の分子標的のほとんどは2つの役割をもっており、急性期には傷害を拡大させるが、回復期には神経血管のリモデリングにかかわるものが多い。これからの研究は損傷を受けた脳がどこで、いつ、どのようにしてこの損傷から修復への移行を行うのかを細かく調べるものとなりそうだ。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度