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血小板:Kindlin-3はインテグリン活性化と血小板凝集に必須である

Nature Medicine 14, 3 doi: 10.1038/nm1722

インテグリンを介する血小板粘着と凝集は、血管の損傷部位を塞ぎ、失血を防止するのに不可欠であるが、過度の血小板凝集は動脈の血栓形成を起こし、心臓発作や脳卒中の原因となる場合がある。血小板凝集が損傷部位のみで起こるようにするために、循環血中の血小板上のインテグリンは低親和性状態にあり、損傷血管に接触すると高親和性状態へと移行する(この過程をインテグリン活性化あるいはプライミングと呼ぶ)。この移行は、細胞骨格タンパク質タリンがインテグリンβサブユニットの細胞質側尾部に結合することで起こる。今回我々は、接着斑タンパク質Kindlin-3を欠損した血小板は、タリンが正常に発現しているにもかかわらずインテグリンを活性化できないことを示す。Kindlin-3の欠損は、その直接の結果として、重症の出血と動脈血栓症に対する抵抗性をもたらす。機構的には、Kindlin-3はβインテグリン尾部のタリン結合部位とは異なった領域に直接結合してインテグリンの活性化を引き起こす。したがって、Kindlin-3は止血と血栓形成での血小板インテグリン活性化に必須の新規因子であることがわかった。

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