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免疫:β-カテニンの安定化は調節性T細胞の生存を延長し、非調節性T細胞のアネルギーを誘導する

Nature Medicine 14, 2 doi: 10.1038/nm1707

β-カテニンはWnt経路の重要な分子である。in vitroでは、CD4+CD25+調節性T(Treg)細胞での安定型β-カテニンの発現によって、これらの細胞の生存が著しく促進される。また、in vivoでは、安定型β-カテニンを発現するCD4+CD25+Treg細胞は、対照のTreg細胞との競合に打ち勝ち、また、対照のTreg細胞のかわりに安定型β-カテニンを発現するCD4+CD25+Treg細胞を用いると、炎症性腸疾患の防御に必要なTreg細胞の数を大幅に減らすことができた。疾患発症の原因となる可能性があるCD4+CD25-T細胞上に安定型β-カテニンを発現させると、アネルギー状態が生じた。また、β-カテニンを介したアネルギー誘導はFoxp3欠損T細胞でも起こった。したがって、β-カテニンの安定化は、既存の調節性T細胞の生存促進とエフェクターT細胞前駆細胞での非反応性誘導によって、炎症性疾患の防止に強力な影響を及ぼす。

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