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遺伝子発現:翻訳停止の調節操作により哺乳類の遺伝子発現を外部から制御

Nature Medicine 12, 9 doi: 10.1038/nm1376

本論文では、翻訳停止の制御に依存する形で哺乳類細胞の遺伝子発現を外部から制御する系について報告する。遺伝子発現制御を行うために、まずタンパク質をコードする塩基配列の翻訳開始コドンAUGのすぐ下流に翻訳停止コドンを導入するという改変を行った。こうしてできたmRNAが翻訳された場合、目的の遺伝子産物の発現は大きく減少する。遺伝子産物の発現の方は、こういうmRNAを発現する細胞をアミノグリコシド系抗生物質または抗生物質以外の数種の化学物質のどちらかで処理することにより制御できた。この方法による遺伝子発現の誘導の程度はかなり大きく(処理しない場合の60倍)、各種の培養細胞系列やin vivo初代培養細胞でさまざまな異なる遺伝子について発現制御が可能である。この遺伝子制御法は、遺伝子発現を制御するための既存の手法よりもかなり多くの利点があり、実験へは即時応用可能で、将来は臨床への応用も見込める。

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