Technical Report

フローサイトメトリー:量子ドット半導体ナノ結晶を使った多波長フローサイトメトリーによる免疫表現型タイピング

Nature Medicine 12, 8 doi: 10.1038/nm1371

免疫応答を起こすのは、複数の細胞表面タンパク質の固有の組み合わせを発現している多種多様な細胞である。しかし、これらの細胞の詳細な特徴づけは、こうした目的に使えるプローブや装置類が限られているために進んでいない。今回我々は、半導体ナノ結晶(量子ドット)のもつ独特のスペクトル特性を使って多波長フローサイトメトリーの性能を拡大・向上させ、17色の蛍光発光を分別した。そして、この威力ある技術の必要性を、多数の抗原特異的T細胞集団の表現型を詳細に解析することによって示し、この技術を用いなければ不明のままだったと思われる複雑な表現型パターンにおける変動を明らかにする。たとえば、1つの病原体に由来する異なるエピトープに特異的なT細胞群中、さらには同一のエピトープに特異的なT細胞群中でさえ、表現型の著しい変動がみられることがある。従来の蛍光発色団と8種の量子ドットを併用して検出する今回の技術によってフローサイトメトリーの限界が広がり、適応免疫および自然免疫における細胞応答の両方についてその詳細な特徴づけが進むと考えられる。

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