Brief Communication

臓器移植:α1,3-ガラクトシルトランスフェラーゼ遺伝子ノックアウトドナーおよび血管新生した胸腺組織の共移植を用いることで、ヒヒ体内のブタ腎臓異種移植片の生存期間は著しく延長する

Nature Medicine 11, 1 doi: 10.1038/nm1172

臨床移植への動物臓器の使用は、世界的に深刻なドナー臓器の不足を緩和する可能性があると思われる。異種移植片に対しては強力な免疫応答が見られるため、こうした移植の成功は免疫抑制と寛容誘導に関する新たな戦略に依存すると考えられる。本論文では、α1,3-ガラクトシルトランスフェラーゼノックアウト(GalT-KO)ドナーと寛容誘導処置を用いた初期の結果を報告する。今回、ブタからヒヒへの移植で、生命維持にかかわる腎臓異種移植片を、正常なクレアチニンレベルを保ちながら83日まで生存させることができた。

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