Brief Communication

組換えヒトVII型コラーゲンの注入は栄養障害性表皮水疱症でみられるコラーゲン機能を回復する

Nature Medicine 10, 7 doi: 10.1038/nm1063

栄養障害性表皮水疱症(DEB)は、VII型コラーゲン遺伝子中に生じた変異が原因で、機械的刺激によって皮膚に水泡を生じる遺伝性疾患の1つであり、ex vivoでの遺伝子治療が検討されつつある。我々はより簡便なDEB治療法を開発するために、タンパク質を用いる治療法の予備的実験として、ヒト組換えVII型コラーゲンをマウス皮下あるいはヒトDEB患者と等質の皮膚を移植したマウスに皮内投与した。注入したコラーゲンは、どちらの組織においても上皮と結合組織間の基底膜層に局在し、ヒトで上皮をつなぎ止めている繊維状構造を形成して、DEBと同じ性質をもつ皮膚ではDEBに特徴的な諸性質の回復がみられた。

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