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クローン性造血:クローン性造血の遺伝学と疫学を変異バーコード法で解明する

Nature Genetics 55, 12 doi: 10.1038/s41588-023-01555-z

クローン性造血(CH)とは、成熟血液細胞の多くの割合が単一の造血幹細胞系譜に由来していることをいう。本研究では、アイスランド人4万5510人と英国バイオバンク参加者13万709人の全ゲノム塩基配列決定に変異バーコード法を併用し、1万6306人のCH症例を見いだした。高齢者では有病率は50%に近い。喫煙はCHのリスクに喫煙量依存的な影響を与える。一方、CHはいくつかの喫煙関連疾患と関連している。過去の報告に反して、CHが心血管系疾患と関連しているという証拠は見いだされなかった。我々は、骨髄増殖性腫瘍で高頻度に変異を起こしている遺伝子がCHの原因に関与することを明らかにし、いくつかの新規ドライバー遺伝子を特定した。ドライバー変異の存在とその種類は、血液疾患のリスクプロファイルを変化させる。それにもかかわらず、ほとんどのCH症例には既知のドライバー変異が見いだされない。CHのゲノムワイド関連解析を行ったところ、25の関連座位が検出され、その中にはCHとの関連がこれまで知られていなかった19座位が含まれていた。スプライシング、タンパク質、発現レベルでの量的形質座位として、CD164およびTCL1Aを明らかにした。

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