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ヘモグロビン:二重機能性因子としてのNFI転写因子は、成人赤血球において胎児型ヘモグロビンのサイレンシングを制御する

Nature Genetics 54, 6 doi: 10.1038/s41588-022-01076-1

胎児型βグロビン様遺伝子HBG1およびHBG2が成人赤血球前駆細胞において抑制されるメカニズムは、ヒト生物学における基本的な問いであり、鎌状赤血球症やβサラセミアの治療に関連する。我々はCRISPR–Cas9遺伝子スクリーニングにより、HBG1/2の抑制因子として、NFI転写因子ファミリーのNFIAおよびNFIXを同定した。NFIAおよびNFIXは、胎児期に比して成人赤血球での発現が高く、細胞培養系やヒト-マウス異種移植系において協調的に機能しHBG1/2を抑制した。NFIAおよびNFIXの強力な協調作用を明らかにするために、ゲノムプロファイリングやゲノム編集、DNA結合アッセイを行った。結果としてその協調作用は、HBG1/2遺伝子の抑制因子として知られるBCL11Aの発現を促す、あるいは、直接HBG1/2遺伝子を抑制する能力によって説明された。以上より、βグロビン産生を胎児型から成人型へ切り替える汎用制御因子としてのNFI因子が浮かび上がった。

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