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免疫疾患:免疫疾患のリスクバリアントはCD4+ T細胞活性化の際の遺伝子発現動態を調節する

Nature Genetics 54, 6 doi: 10.1038/s41588-022-01066-3

T細胞が活性化される際には、広範な遺伝子発現の変化が起きて細胞の特性が形作られ、エフェクター機能を発揮するようになる。この過程がどのように調節されているかを理解することにより、遺伝的バリアントによる免疫疾患の易罹患性を説明できるようになるかもしれない。本論文では、一細胞トランスクリプトミクスを用いて、遺伝子発現に及ぼす遺伝的影響〔発現量的形質座位(eQTL)〕をマッピングした。健康な119人から655,349個のCD4+ T細胞を単離し、刺激しない場合と、活性化した場合(3つのタイムポイント)で、転写状態を捕捉してプロファイリングを行った。これにより、個々の活性化タイムポイントにのみ存在する一過性のクラスターなど、38の細胞クラスターが見つかった。発現が遺伝的バリアントと相関する6,407の遺伝子が見つかり、そのうち2,265(35%)の遺伝子が活性化の際に動的な調節を受けていた。さらに、127の遺伝子は、免疫介在性疾患に関連するバリアントによって調節されており、動的な影響が有意に多かった。我々の結果は、状況特異的な遺伝子発現調節を研究することの重要性を明らかにしていて、また、免疫介在性疾患の遺伝的感受性の基盤となる機構についての手掛かりを示している。

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