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DNAメチル化と発生運命決定:DNMT3A依存的DNAメチル化は精原幹細胞の精子形成への運命拘束に必要とされる

Nature Genetics 54, 4 doi: 10.1038/s41588-022-01040-z

DNAのメチル化が精子形成に重要な役割を担っていることは、DNAメチルトランスフェラーゼ(DNMT)の変異マウスの雄が不妊であることから明らかである。今回我々は、雄性生殖細胞のメチル化全体像の樹立における役割分担と、精子形成におけるその機能について報告する。DNMT3Cは、レトロトランスポゾンが減数分裂を妨げることを防ぐために不可欠だが、DNMT3Aはゲノムを広範にメチル化し(DNMT3C依存的なレトロトランスポゾンを除く)、精原幹細胞(SSC)の可塑性を制御する。単一細胞RNA塩基配列解読とクロマチン状態のプロファイリングにより発生の軌跡を再構築することで、Dnmt3Aの変異したSSCでは自己複製のみが可能で、不可逆的な幹細胞の遺伝子プログラムを実行する偽のエンハンサー活性化を伴う分化を行えないことが分かった。従って我々の知見から、雄の妊性におけるDNAメチル化の主要な機能、すなわち分化と生涯にわたる精子形成供給に対するSSCの運命拘束を行うエピジェネティックなプログラミングが明らかになった。

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