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肺がん:ヒト気管支上皮細胞における加齢と喫煙に関連した体細胞変異の単一細胞解析

Nature Genetics 54, 4 doi: 10.1038/s41588-022-01035-w

喫煙者の肺がんリスクは喫煙量に依存しているが、このリスク上昇が正常な肺細胞における体細胞変異の蓄積率の上昇を反映するのかは分かっていない。本論文では、11~86歳までのさまざまな喫煙歴(非喫煙から116パック・年まで)の33人の参加者に対して、近位気管支の基底細胞の単一細胞全ゲノム塩基配列決定を行った。非喫煙者では、暦年齢が上がるとともに一塩基バリアントや小さな挿入・欠失の頻度が上昇すること、また喫煙者では、変異の頻度が著しく上昇することが分かった。変異を喫煙のパック・年に対してプロットすると、変異は約23パック・年までがんリスクの直線的な上昇に従うが、その後、変異頻度のさらなる上昇は観察されなかったことから、変異を回避するための個々の選択に向かうことが示された。肺がんとの関連が明らかになった既知の変異シグネチャーは、年齢と喫煙の両方で確認された。肺がんのドライバー遺伝子に体細胞変異が有意に多く存在することはなかった。

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