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心代謝疾患:英国バイオバンクの20万人における心代謝疾患およびその形質の基盤となる希少な遺伝的バリアントの解析

Nature Genetics 54, 3 doi: 10.1038/s41588-021-01011-w

心代謝疾患は世界的に主要な死亡原因となっている。これらの疾患の理解は、遺伝的要因が明らかになっているにもかかわらず、不完全である。本論文では、全エキソーム塩基配列決定を行った20万337人の英国バイオバンク参加者のデータを用いて、57の疾患と26の心代謝形質への希少バリアントの関与を解析した。57の遺伝子ベースの関連が明らかになり、新規シグナルはGeisinger MyCodeコホートにおいて広く再現された。MYBPC3LDLRGCKPKD1TTNなど、既知のメンデル遺伝病遺伝子の変異には顕著な疾患リスクが伴うことが分かった。GIGYF1と2型糖尿病の関連をはじめ、多くの遺伝子において希少なバリアントとありふれたバリアントの両方がそれぞれ独立して疾患に関連する証拠が示された。また、身長に関連する効果の大きいいくつかの遺伝子と、血中脂質あるいはグルコースのレベルに関連する効果の大きい18の遺伝子を見つけることができた。さらに、参加者の1.0~2.4%が、心代謝疾患の病因となる可能性のある希少なバリアントを持っていることが分かった。本研究の知見は、これらのありふれた疾患の治療やスクリーニングを目指す研究の助けとなるだろう。

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