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がんゲノム:全がん一細胞RNA-seqから、頻発する細胞不均一性プログラムを特定

Nature Genetics 52, 11 doi: 10.1038/s41588-020-00726-6

がん研究においては培養細胞株を用いるのが主力になっているが、腫瘍の悪性細胞に観察される不均一性がどの程度再現されているかは分かっていない。本論文では、多重化された一細胞RNA-seqを用いて、22種類のがんから得られた198のがん細胞株のプロファイリングを行った。我々は、多数のがん細胞株内において、発現の不均一性が繰り返し見られる12の発現プログラムを特定した。これらのプログラムは、細胞周期、老化、ストレス、インターフェロン応答、上皮間葉転換、タンパク質代謝など、さまざまな生物学的過程に関連している。これらのプログラムのほとんどは、ヒト腫瘍内で不均一性を示すことが最近見つかっているプログラムを再現している。我々は、細胞の不均一性を研究するのに特に適したモデルとなる細胞株の優先順位付けを行い、それらを用いて老化関連細胞の亜集団を解析することで、亜集団の動態、調節、固有の薬剤感受性を実証するとともに、臨床応答を予測した。我々の研究により、さまざまながん細胞株内の不均一性の全体像が明らかになり、また、腫瘍と特定の細胞株の間で共有される頻発性の不均一性パターンが見いだされた。

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