Technical Report

遺伝統計:線形混合モデルの手法を用いた多変量の遺伝子–環境相互作用の研究

Nature Genetics 51, 1 doi: 10.1038/s41588-018-0271-0

食餌、身体的活動、外的条件などへの曝露の違いが、遺伝子型–環境相互作用(G×E)に関与し得る。高次元の環境データが利用可能になってきており、多数の要因への曝露が同一座位でのG×Eに関与することが分かっているが、G×Eについての多環境試験は確立されていない。本論文では、1つ以上の環境と相互作用する座位を特定し、特徴付けを行うためのコンピューターによる効率的な手法、構造化線形混合モデル(StructLMM;structured linear mixed model)を提案する。シミュレーションを用いて我々のモデルを検証した後に、StructLMMを英国バイオバンクのボディマス指数に適用した。すると、我々のモデルにより、G×Eのこれまでに知られていたシグナルとともに、新規のシグナルが得られた。さらに、大規模な血液eQTLデータセットへ適用することで、何百もの環境変量との相互作用の研究にStructLMMを用いることができることが実証された。

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