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白血病:急性骨髄性白血病におけるサブタイプ特異的な制御ネットワーク再配線

Nature Genetics 51, 1 doi: 10.1038/s41588-018-0270-1

急性骨髄性白血病(AML)は、転写因子、エピジェネティック調節因子、シグナル伝達分子のさまざまな変異によって引き起こされる一様でない疾患である。個々の変異型調節因子がどのようにAMLのサブタイプ特異的な転写ネットワークを確立しているのかを明らかにするために、本研究では純化した白血病芽細胞を用いて、シス調節配列の活性と相互作用、転写因子の占有パターン、および遺伝子発現パターンに関する包括的なゲノム規模の解析を行った。ここでは、転写因子(RUNX1、CEBPα)、シグナル伝達分子(FTL3-ITD、RAS)、核内タンパク質(NPM1)をコードする遺伝子に変異を有する一部の被験者に焦点を当てて報告する。これらのデータの統合的解析により、各変異型調節因子が、正常細胞で見られるものとは異なる特異的な転写ネットワークやシグナル伝達ネットワークを確立し、AMLの増殖と維持に必要な固有の遺伝子群の発現を持続させていることが実証された。

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