Article

機能性SNP:非コード領域に存在する機能性SNPのIIS型制限酵素を用いたハイスループット同定

Nature Genetics 50, 8 doi: 10.1038/s41588-018-0159-z

ゲノムワイド関連研究(GWAS)から疾患に関連する多くの非コードバリアントが同定されているが、機能性一塩基多型(fSNP)と、リスク座位内に偶然存在する他のSNPとが識別できない。この難問に取り組むため、我々はIIS型制限酵素を用いた偏りのないハイスループットスクリーニング法を開発した。この手法は、調節タンパク質の結合を対立遺伝子レベルで変化させるfSNPを同定する。この手法をSNP-seqと名付け、これとFREP(flanking restriction enhanced pulldown)とを組み合わせて、3つの疾患関連fSNPが、RBPJ、RSRC2、FUBP-1/TRAP150という4つの調節タンパク質を介してCD40の調節を行うことを明らかにした。この手法を若年性特発性関節炎に関連する27座位に適用することで、148の候補fSNPを突き止めた。これらの中には、調節タンパク質であるSATB2とH1.2を介してSTAT4を調節する2つのSNPが含まれている。これらの知見は、GWASと疾患機構の間の橋渡しを行うためにタンデムSNP-seqとFREPを連携させた手法が有用であることを確証している。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度