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アレルギー:ゲノムワイド関連研究およびHLAの詳細なマッピング研究からアレルギー性鼻炎の原因となるリスク座位や遺伝的経路が明らかになる

Nature Genetics 50, 8 doi: 10.1038/s41588-018-0157-1

アレルギー性鼻炎はアレルギーの最も一般的な臨床症状で、世界で4億人が罹患しており、西洋化した国々では発生率が上昇している。本論文では、アレルギー性鼻炎の遺伝的な成り立ちを解明して、原因となる疾患機構を理解するために、ヨーロッパ系の症例5万9762例と対照例15万2358例においてアレルギー性鼻炎についてのメタ解析を行い、合計41のアレルギー性鼻炎リスク座位を突き止めた。このうち20座位は、今回初めてアレルギー性鼻炎との関連が示された。これらのリスク座位は、6万720の症例と61万8527の対照群からなる追試段階の解析でも確認することができた。機能の注釈付けから、さまざまな免疫経路に関与する遺伝子が関係することが示され、またHLA領域の詳細なマッピングから、抗原結合に重要なアミノ酸バリアントが示唆された。さらに、吸入性アレルゲンに対するアレルギー感作や非アレルギー性鼻炎についてのゲノムワイド関連研究(GWAS)の解析も行い、鼻炎に関係する形質には共有される遺伝的機構があることが示唆された。今回同定された座位や遺伝子についてさらに研究を行えば、アレルギー性鼻炎の治療や予防のための新しい標的が明らかになるかもしれない。

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