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水平多面発現性:メンデルランダム化解析により推定された複雑な形質と疾患の因果関係に広く見られる水平多面発現性の検出

Nature Genetics 50, 5 doi: 10.1038/s41588-018-0099-7

メンデルランダム化(MR)解析において、バリアントが曝露に及ぼす作用とは別に疾患に影響を及ぼす場合に、水平多面発現性(horizontal pleiotropy)が生じる。MR解析は水平多面発現性がないことを前提としており、その仮定からの逸脱は強いバイアスを引き起こす恐れがある。そこで我々は、多数の方法に基づく要約統計量レベルのMR解析に関して、水平多面発現性による外れ値を検出する目的で、Mendelian randomization pleiotropy residual sum and outlier(MR-PRESSO)検定を開発した。シミュレーションにより、MR-PRESSO検定は、MR解析において水平多面発現性を有する変数が50%未満の場合に最も適していることが分かった。また、MR-PRESSO検定ならびに他のいくつかのMR手法を複雑な形質と疾患に適用し、水平多面発現性に関して次のことを見いだした。(i)水平多面発現性は、MR解析で推定された有意な因果関係の48%以上に検出された。(ii)水平多面発現性は、MR解析による因果関係の推定に平均で− 131~201%の範囲の歪みを発生させた。(iii)推定された因果関係の約10%は水平多面発現性による偽陽性の関係であった。(iv)水平多面発現性は、全てではないが一部の例では補正が可能であった。

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