Perspective

育種:ゲノム予測は動物と植物の育種プログラムを統合し、生物学的発見の基盤となる

Nature Genetics 49, 9 doi: 10.1038/ng.3920

世界の人口は2050年までに90億人に達するものと予測されるので、食糧供給のためには、主な主食作物の収穫量の年間増加率を現行の2倍以上としなければならない。植物や動物を人類のニーズに適合させるためのコントロールされた交配と選抜育種は、何世紀にもわたって行われてきた。しかし、さまざまな種にとって、収穫量をより大きく、また持続的に増加させていくためには、新たな遺伝学的介入や農業生産工程の飛躍的な改善が必要となろう。育種価のゲノム予測は、選抜の改善とコストの削減に役立つ可能性があり、さらには育種アプローチ、生物学的発見、技術や手法を統合する基盤となり得る。ここでは、動物と植物のいくつかの育種アプローチを比較対照し、ゲノム予測の適用を通じて両者を統合すべきことを主張する。また、統合のためのアプローチとしてゲノム選抜を利用し、遺伝的獲得量を革新的に増大させるための戦略を提案する。

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