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免疫グロブリン:免疫グロブリン濃度を変化させる配列バリアントの特定

Nature Genetics 49, 8 doi: 10.1038/ng.3897

免疫グロブリンは適応液性免疫系におけるエフェクター分子である。19,219人を対象にゲノムワイド関連解析を行い、IgA、IgG、IgMのいずれかの濃度、もしくは複数の免疫グロブリンの混成濃度に関連する、38の新規バリアントと5つの既知のバリアントを32の座位に見つけた。これらの座位に見つかるバリアントはまた、自己免疫疾患や悪性血液腫瘍のリスクに変化をもたらし、血液細胞の形成を左右する。注目すべき関連には、RUNX3に存在する頻度のまれなバリアント(rs188468174[C > T]:P=8.3×10−55、β=−0.90 s.d.)がアイソフォームの比率変更に基づくIgA濃度の低下を引き起こすこと、FCGR2Bの頻度のまれなインフレーム欠失バリアント(p.Asn106del:P=4.2×10−8、β=1.03 s.d.)がIgGの当該受容体への結合消失をもたらすこと、4つのIGH座位のバリアントがクラススイッチに影響すること、さらに、HLA領域における新たな10の関連が挙げられる。

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