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染色体異数性:TRIP13の両対立遺伝子変異はウィルムス腫瘍および染色体分離エラーの素因となる

Nature Genetics 49, 7 doi: 10.1038/ng.3883

TRIP13遺伝子の両対立遺伝子に機能喪失性変異を持つ6人をエキソーム配列決定により同定した。全員がウィルムス腫瘍を発症した。一部は、多彩異数性モザイク(MVA)症候群の特徴である、先天的な異数性モザイク、小頭症、発達遅滞、痙攣発作を呈していた。変異型のTRIP13を有する患者の細胞にはTRIP13を検出できず、紡錘体形成チェックポイント(SAC)の異常により染色体分離エラーの頻度が高くなっていることが、機能研究の結果明らかになった。SACの機能および正確な染色体分離は、TRIP13を回復させると元に戻った。TRIP13またはBUB1Bの両対立遺伝子に変異を持つ人は、胎児性腫瘍のリスクが高い。そのような人の細胞にはSACの深刻な異常が認められることが分かった。CEP57の両対立遺伝子変異による、もしくは原因不明の理由によるMVA症候群は、胎児性腫瘍のリスクとの関連はなく、患者の細胞にSACの異常はほとんど認められない。これらのデータは、異数性と発がんの複雑な関係についての知見を提供するものである。

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