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精巣胚細胞腫:5つのゲノムワイド関連研究のメタ解析により精巣胚細胞腫に関連する多くの新規座位を検出

Nature Genetics 49, 7 doi: 10.1038/ng.3879

国際精巣がんコンソーシアム(TECAC)では、精巣胚細胞腫(TGCT)の新しい感受性座位を見つけるために、すでに報告されているTGCTについてのゲノムワイド関連研究5つを統合した(症例3,558例と対照群13,970例)。これは、固定効果メタ解析をX染色体をも含めて実施した、我々の知る限り初めての研究報告である。新たにマッピングされた8個の座位、2q14.2、3q26.2、4q35.2、7q36.3、10q26.13、15q21.3、15q22.31、Xq28が、ゲノム全域にわたって有意であった(P<5×10−8)。大部分の座位には生物学的にそれらしい候補遺伝子が存在していた。9p24.3と19p12に関する既報の関連について精査し、各座位に関連する独立したSNPを、前者に1個、後者に3個付け加えることができた。現在までの結果をまとめると、父親–息子間の家族性のリスクの37%は、39の独立したマーカーで説明でき、そのうちの8%は本研究で明らかにした12の新規マーカーで説明された。我々の知見により、既知のTGCT感受性対立遺伝子の数を大きく増やすことができ、TGCTの背景にある遺伝的な仕組みの総合的な理解を深め、TGCTの病因についてのさらなる手掛かりを提供するものである。

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