Technical Report

メチル化:メチル化ハプロタイプブロックの同定は、不均一な組織試料のデコンボリューションや血漿DNAからの腫瘍組織起源のマッピングに役立つ

Nature Genetics 49, 4 doi: 10.1038/ng.3805

哺乳類ゲノムのCpGに隣接する部位は、メチルトランスフェラーゼあるいはデメチラーゼの作用によってCpGと共にメチル化されることがあるが、これと一致しないメチル化パターンも観察されており、これらは、確率論的過程あるいは調節されていない分子過程に関係している。我々は、系統的な探索に注目し、ヒトゲノムの全域で高度に協調したメチル化が見られる領域を調べた。全ゲノムバイサルファイト塩基配列決定法による61のデータセットの解析と、RRBS(reduced-representation bisulfite sequencing)法による101のデータセットおよびメチル化アレイについての637のデータセットでの検証を行った後、CpG部位と密接に関連する147,888のメチル化ハプロタイプブロックを明らかにした。メチル化ハプロタイプ量と呼ぶ指標を用いて、ブロックのレベルで組織特異的メチル化解析を行った。さらに、不均一な試料のデコンボリューションにより、情報性のあるブロックのサブセットを同定した。最後に、メチル化ハプロタイプを用いて、肺がんあるいは大腸がんの59人の患者の循環血中の無細胞DNAにおいて、腫瘍量の定量的な推定と組織起源のマッピングを行ったことを示す。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度