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眼疾患:ゲノムワイド関連解析により黄斑部毛細血管拡張症2型に関連するありふれたバリアントを同定

Nature Genetics 49, 4 doi: 10.1038/ng.3799

突発性傍中心窩毛細血管拡張症2型(黄斑部毛細血管拡張症2型:MacTel)は、網膜のまれな神経血管性変性疾患である。MacTelの遺伝的感受性座位を同定するため、ヨーロッパ系祖先集団由来の476症例および1,733例の対照群においてゲノムワイド関連解析を行った。その結果、ゲノムワイドに有意な関連(P<5×10−8)を示す3つの独立した座位(5q14.3のrs73171800、P=7.74×110−17、2q34のrs715、P=9.97×10−14、1p12のrs477992、P=2.60× 10−12)を同定し、172の症例および1,134例の対照群からなる別個のコホートにおいて関連の再現性を確認した(P<0.01)。5q14.3座位は網膜血管径の変化との関連が判明しており、2q34と1p12の座位はグリシンおよびセリンの代謝経路に関係があるとされている。続いて、MacTelの症例と対照群の間で、血清中のグリシン濃度(P=4.04×10−6)とセリン濃度(P=2.48×10−4)に有意な差があることを発見した。

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