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血圧:ゲノムワイド関連解析から新たな血圧関連座位を同定し、心血管系疾患リスクについての生物学的手掛かりを得た

Nature Genetics 49, 3 doi: 10.1038/ng.3768

血圧上昇は、心血管系疾患の遺伝性リスク要因として世界中で重要である。本論文では、血圧(心臓の収縮期圧、拡張期血圧、脈圧)の遺伝的関連についてUK Biobankのヨーロッパ系参加者で解析するとともに、別のコホートで関連再現性を確認し、107の独立した座位における関連が確固としていることを確認したので報告する。また、すでに血圧への関連が報告されている11の座位に、これまでとは別のバリアントを新たに同定した。さまざまなin silico機能解析と実際の実験による解析を連携して行うことにより、血管組織で発現する遺伝子を多く含み、血圧調節に関与している新しい生物学的経路を見いだし、高血圧に対する治療標的となる可能性の高い遺伝子を同定することができた。遺伝的リスクスコアモデルの結果から、血圧上昇を招き、将来の心血管系疾患リスクと関係する遺伝的バリアントの影響を、ライフサイクルの早期に介入することで相殺するという、精密医療(precision medicine)による治療アプローチの可能性が高まってきた。

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