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筋萎縮性側索硬化症:NEK1バリアントは筋萎縮性側索硬化症への感受性を生じさせる

Nature Genetics 48, 9 doi: 10.1038/ng.3626

筋萎縮性側索硬化症(ALS)の発症に関与する遺伝要因を同定するため、家族性ALS(FALS)発端患者1,022人、対照者7,315人を対象とした全エキソーム解析を行った。そして、新規スクリーニング法として、既知のALS原因遺伝子で有効性を調べた遺伝的荷重解析を用いて、機能喪失(LOF)型NEK1バリアントとFALS発症リスクとの間に有意な関連があることを見つけた。これとは別に、オランダの孤立地域の1つを対象に同祖接合性マッピングを行い、リスク因子候補としてNEK1 p.Arg261Hisバリアントを同定した。さらに、弧発性ALS(SALS)患者および別個の対照コホートについて、これらのバリアントについて確認解析を行った結果、p.Arg261His(解析した試料数10,589)およびNEK1 LOFバリアント(解析試料数3,362)の両方について、ALSとの有意な関連を確認した。総計で、ALS患者のほぼ3%にNEK1リスクバリアントが認められた。NEK1は、繊毛形成、DNA損傷応答、微小管の安定性、神経細胞の形態、軸索の極性をはじめとするいくつかの細胞機能に関与することが分かっている。今回の結果は、ALSの病理学的および遺伝学的原因について、新規の重要な手掛かりを与えるものである。

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