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レジオネラ属菌:レジオネラ属菌(Legionella)38種のゲノム解析からエフェクターの大規模で多様なレパートリーが明らかになる

Nature Genetics 48, 2 doi: 10.1038/ng.3481

ヒトの病原菌であるLegionella pneumophilaによる感染は、エフェクターと呼ばれる、約300個の毒性タンパク質の宿主細胞内への移行に依存しており、これが宿主の細胞過程を操作する。しかし、他のレジオネラ属病原菌のエフェクターについてはほとんど解明されていない。本論文では、レジオネラ属菌38種のゲノムの塩基配列決定、アセンブリ、特徴付けを行い、これまでに有効であることが確認された機械学習の手法を用いて、それらのエフェクターのレパートリーを予測した。この解析から5,885個の予測エフェクターが同定された。レジオネラ属菌の異なる種でのエフェクターのレパートリーはほとんど重なり合わないこと、また、7個のコアエフェクターだけが研究された全ての種に共有されていることが分かった。種特異的なエフェクターは非典型的な低いGC含量であることから、おそらくこれらの種の自然宿主である原生動物から外因性に獲得されたと考えられる。また、多数の新しい保存されたエフェクタードメインが検出され、またドメインの新しい組み合わせが発見されたことから、まだ分かっていないエフェクター機能があることが推定できた。今回明らかになった多数のエフェクターやドメイン構造のネットワークは、エフェクターの機能や進化についてのこれからの研究のロードマップになると考えられる。

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