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自閉症:TSHZ3の欠失は自閉症症候群と皮質投射ニューロンの機能不全を引き起こす

Nature Genetics 48, 11 doi: 10.1038/ng.3681

ジンクフィンガー転写因子をコードするTSHZ3は、最近になって、発生中のヒト新皮質における高発現遺伝子群モジュールにおけるハブ遺伝子とされた。ところが、その機能は明らかになっていない。本論文では、自閉症スペクトラム障害(ASD)を含めた、19q12-q13.11に多様な欠失が生じている症候群にとって、TSHZ3が決定的に重要な領域であることを明らかにしたので報告する。Tshz3ヌル変異型マウスで発現量の差を示す遺伝子群には、大脳皮質投射ニューロン(CPN)の層特異的遺伝子マーカーが含まれていた。そして、この遺伝子マーカーのヒトオーソログは、ASDに強く関連していた。さらに、Tshz3ヘテロ接合性マウスでは、CPNが形成するシナプスの機能の変化と、ASD様行動障害の重要な部分が観察された。上記の知見は、Tshz3がCPNの発達や機能に果たす非常に重要な役割を浮き彫りにし、Tshz3に生じた変化が、新たに定義されたTSHZ3欠失症候群におけるASDについての説明になる可能性を示した。

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