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自己免疫疾患:自己免疫性白斑症のゲノムワイド関連研究で23個の新規リスク座位を検出し、その主要経路と制御バリアントを明らかにした

Nature Genetics 48, 11 doi: 10.1038/ng.3680

白斑症はメラノサイトの破壊により皮膚の脱色を来す自己免疫疾患で、他の自己免疫疾患とも疫学上の関連がある。前報の連鎖解析およびゲノムワイド関連研究(GWAS1、GWAS2)では、ヨーロッパ系の患者について27個の白斑症感受性座位を見つけた。我々はヨーロッパ系患者について3回目のゲノワイド関連研究(GWAS3)を実施し、GWAS1、GWAS2の対照群の増強、ゲノムワイドのデータ補完(インピュテーション)、この3組のGWASのメタ解析を行い、さらに独立した確認研究を行った。4,680の症例と39,586の対照群を用いた統合的な解析で、新たに23個の有意関連座位と7個の関連示唆座位が見つかった。大部分は免疫やアポトーシス制御因子をコードしており、いくつかは他の自己免疫疾患とも、またいくつかのメラノサイト制御因子とも関連していた。バイオインフォマティクス解析では原因となる制御性バリアントが優位であって、そのうちのあるものはその座位が発現量的形質座位(eQTL)に相当している。総括すると、同定された遺伝子群は白斑症の遺伝的構造と病理生物学の枠組みを示し、他の自己免疫疾患や悪性黒色腫との関係に光を当て、治療標的への道しるべを提供した。

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