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神経発達障害:NEDD4LのHECTドメインの変異はAKT-mTOR経路の脱制御を引き起こし、脳室周囲結節性異所性灰白質の原因となる

Nature Genetics 48, 11 doi: 10.1038/ng.3676

脳室周囲結節性異所性灰白質(PNH)を伴う神経発達障害は病因が多様であり、その遺伝要因は多くの場合、明らかになっていない。本論文では、E3ユビキチンリガーゼをコードしているNEDD4LのHECTドメインに位置するミスセンス変異によって、合趾症、口蓋裂、神経発達遅延を合併するPNHが引き起こされることを明らかにする。細胞内データおよび発現デ-タから、PNHに関連する変異が存在すると、プロテアソーム機能低下に感受性となることが判明した。さらに子宮内エレクトロポレーションを行うことで、PNH関連変異型NEDD4Lおよび過剰量の野生型NEDD4Lによって、神経細胞の新生、適切な局在、ターミナルトランスロケーションが影響を受けることが分かった。また、ラパマイシンを用いた実験をはじめとするさらなる検討によって、特異的に脱制御される異なる経路の存在が明らかになった。すなわち、野生型NEDD4Lが過剰に存在すると、Dab1およびmTORC1が制御する経路の途絶が起こる。一方、PNH発症に関連する変異が存在すると、mTORC1およびAKTの活性の制御に異常が起こる。全体として今回の結果は、NEDD4LがmTOR経路の制御において重要な役割を果たし、大脳皮質形成に深く関わっているという知見をもたらすものである。

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