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遺伝子変換:減数分裂時の遺伝子変換率は性別および年齢により異なる

Nature Genetics 48, 11 doi: 10.1038/ng.3669

減数分裂時の組換えには遺伝子変換と交差の組み合わせが関与し、それが変異とあわさって生殖細胞系列の遺伝的多様性を生み出している。今回我々は、3,176のSNP型遺伝子変換と61のインデル型遺伝子変換を発見したことを報告する。世代当たりの非交差型(NCO)遺伝子変換率(G)は、SNP型についてはメガ塩基当たり7.0、インデル型についてはメガ塩基当たり5.8と見積もった。GCバイアスは67.6%であった。インデル型については、短い方の対立遺伝子が選択される傾向が65.6%で示された。母親からのNCO遺伝子変換は父親からのものよりも長く、母親ではGは2.17倍大きかった。Gは母親の加齢に伴い上昇したが、父親の加齢による上昇は見られなかった。母親では年齢の上昇とともに過剰な数のNGO遺伝子変換が二本鎖切断(DSB)領域の外やGC含量の相対的に低い領域で起こった。これは卵母細胞において減数分裂時の遺伝子変換の機構に加齢に伴う変化が起こることを示している。

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