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前立腺がん:前立腺がんの遺伝率に希少バリアントが寄与する割合

Nature Genetics 48, 1 doi: 10.1038/ng.3446

複数祖先集団の9,237人男性を対象に、既知の前立腺がんリスク領域63か所について標的塩基配列決定を行い、頻度の低いバリアントの疾患リスクへの寄与を探った。その結果、マイナー対立遺伝子頻度(MAF)が0.1〜1%であるSNPが、アフリカ系男性の前立腺がんリスクのかなりの割合を説明することを示した。まず、このようなSNPがリスクの差異の0.12〔標準誤差(s.e.)は0.05〕に相当すると推定した(リスクの差異のおよそ42%は、MAFが0.1〜50%のSNPの寄与による)。この種類のSNPがリスクに占める割合は、同じ種類のSNPに起因する中立変異の割合よりはるかに大きかった。これは自然選択が多くの前立腺がんリスク対立遺伝子頻度を低減させていることを意味する。さらに、Eyre-Walkerモデルに基づき、選択と対立遺伝子効果の相互依存性を0.48(95%信頼区間[0.19, 0.78])と推定した。今回の研究結果は、まれなバリアントが前立腺がんの遺伝的リスクに占める割合がとてつもなく大きいことを示すものであり、また、希少バリアントが前立腺がん以外の頻度の高い疾患に非常に大きな影響をもたらす可能性を示唆するものであった。

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