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マウス表現型解析:マウス研究施設からなるコンソーシアムで行われた包括的な表現型スクリーニングによる哺乳類遺伝子機能解析

Nature Genetics 47, 9 doi: 10.1038/ng.3360

マウスやヒトのゲノムに含まれる遺伝子のかなりのものの機能がまだ解明されていない。マウス胚性幹細胞を用いるノックアウトマウスは、遺伝子と表現型の関係を特徴付けるための基盤となる方法である。EUMODICコンソーシアムは、病気に関する20の検査法を基盤とするパイプラインを用いて、ノックアウトマウスの包括的表現型判定のための安定した方法を開発し、検証した。我々は、高い検出力で再現性のある表現型を検出する目的で、パイプライン設計およびデータ解析を行う新しい統計的方法を開発した。その結果、320の遺伝子に相当する449の変異体対立遺伝子の表現型データを得た。このうちの半数は、機能的な注釈付けがこれまで行われていなかった。これらのデータは、27,000匹以上のマウスに由来し、変異系統の83%に表現型のずれが見られ、また、変異系統の65%が多面発現であることが実証された。意外ではあるが、表現型注釈付けには接合性により大きな差異があることが分かった。今回の研究により、これまで分からなかった多くの遺伝子の機能が明らかになり、仮説生成や今後の他の系での研究にとっての強力な基盤情報が提供された。

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