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大腸がん:塩基除去修復遺伝子NTHL1の生殖細胞系列ホモ接合性変異は大腸腺腫性ポリーポーシスと大腸がんを起こす。

Nature Genetics 47, 6 doi: 10.1038/ng.3287

大腸がん(CRC)の前がん性先駆病変である多発性大腸腺腫発生の基盤になる遺伝的原因は、腺腫性ポリポーシスの患者で不明なままのことが多い。この論文では48家系からの51人の多発性大腸腺腫について全エクソーム配列決定を行った。独立した3家族からの7人の患者で塩基除去修復(BER)遺伝子NTHL1に、ホモ接合性の生殖細胞系列ナンセンス変異を見つけた。この変異は対照群ではすべてヘテロ接合体であった(まれな対立遺伝子頻度0.0036、n=2329)。3家族いずれにおいても、少なくとも1名が、腺腫性ポリポーシスの表現型とCRCへの進展を示した。3人の女性患者すべてが、子宮内膜がんあるいはその前がん病変を発生した。それぞれ異なる患者から得た3つのがんと5つの腺腫の遺伝的解析は、非高頻発変異型であり、シトシンからチミンへの転換に富んでいた。我々はNTHL1遺伝子のホモ接合性機能喪失型生殖細胞系列変異は、BER関連腺腫性ポリポーシスやCRCの新しいサブタイプの素因となると結論する。

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