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大腸がん:間質の遺伝子発現プロファイルから判明した、予後不良な大腸がんサブタイプ

Nature Genetics 47, 4 doi: 10.1038/ng.3225

全域的な遺伝子発現プロファイルにもとづいた大腸がん(CRC)の分子レベルの分類が最近行われ、治療抵抗性で予後不良のCRCサブタイプが複数の研究により明らかになっている。今回、このような分類システムの検証を行い、分子レベルの予測は、上皮性の腫瘍細胞の遺伝子発現からではなく、間質細胞での遺伝子発現から得られることを見つけた。バイオインフォマティクスおよび免疫組織化学による分析から、CRCの再発と強い関連を示す間質マーカーがいくつかの分子分類にわたって見つかった。機能解析から、がん間質線維芽細胞(CAF)が腫瘍形成細胞の割合を増加させることが分かった。この効果は、トランスフォーミング増殖因子β(TGF-β)によって劇的に亢進した。さらに、予後不良CRCサブタイプの全てで、TGF-βによって誘導されるがん間質細胞の共通の遺伝子発現プロファイルが認められた。そして、患者由来のがんオルガノイドや異種移植を用いた研究で、がん細胞と微小環境の間のクロストークをTGF-βシグナル伝達阻害剤により遮断すると、がんの進行が食い止められることが明らかになった。

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