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自閉症:ヒトの疾患におけるde novo変異を解釈するためのフレームワーク

Nature Genetics 46, 9 doi: 10.1038/ng.3050

特定の個体に新しく生じた(de novo)変異は、遺伝医学において重要な意味を持つ。自閉症スペクトラム障害(ASD)のように、疾患に関係する座位が非常に多様な場合には、de novo変異のシグナルが多数の遺伝子にわたり、疾患関連変異とバックグラウンドの変異との識別を難しくしている。本論文では、de novo変異についてのモデルを作成し、遺伝子および遺伝子セットあたりのde novo変異の過剰分を求める統計学的なフレームワークを紹介する。今回は、このフレームワークをASD患者の家族トリオ1,078例由来のde novo変異に適用した。その結果、機能喪失型変異が疾患発症に果たす重要な役割が確認された一方で、IQが100以上の患者では機能喪失型のde novo変異が過剰に存在しないことが判明した。このことは、ASDにおいてde novo変異が担う役割が、神経発生段階の基本的な過程にある可能性を示唆している。またこのモデルを用いて、ASD非罹患者において機能性のコード配列内変異を有意に欠いており、ASD患者に特徴的なde novo機能喪失型変異が多数存在するおよそ1,000の遺伝子を同定した。

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