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肥満:唾液アミラーゼ遺伝子の低コピー数は肥満の素因である

Nature Genetics 46, 5 doi: 10.1038/ng.2939

一般的な複対立遺伝子性のコピー数多型(CNV)は、その両対立遺伝子性のCNVより、表現型との関連が多く見られると考えられている。本論文では、脂肪組織における遺伝子発現レベルについてのCNV関連研究により、脂肪症に与える遺伝子量効果の影響を調べた。我々は、唾液アミラーゼ遺伝子(AMY1)を含む複対立遺伝子性CNVが、ボディマス指数(BMI)および肥満に有意に関連することを明らかにし、また、この知見を6,200人の被験者において追試した。AMY1のコピー数増加は、唾液アミラーゼ遺伝子の発現(P=2.31 × 10−14)および血清唾液アミラーゼレベル(P < 2.20 × 10−16)の両方と正の関連を示すが、一方、AMY1のコピー数減少は、BMI増加(推定されるコピーあたりのBMI変化= −0.15(0.02)kg/m2P= 6.93 × 10−10)および肥満のリスク〔推定されるコピーあたりのオッズ比(OR)= 1.19、95%信頼区間(CI)= 1.13—1.26。P= 1.46 × 10−10〕との関連を示した。AMY1のコピーあたり1.19のOR値は、上位(コピー数 > 9)および下位(コピー数 < 4)の10%のコピー数分布において、それら被験者間の肥満リスクのおよそ8倍の差であると言い換えられる。我々の研究は、炭水化物代謝とBMIの間の遺伝学的関係を初めて示し、また、ゲノムワイド関連研究を超える統合ゲノミクス法の検出力の高さを実証している。

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