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卵巣小細胞がん:SMARCA4の生殖細胞系列および体細胞レベルの変異は卵巣小細胞がんの高カルシウム血症型に特徴的

Nature Genetics 46, 5 doi: 10.1038/ng.2931

卵巣の小細胞がんの高カルシウム血症型(SCCOHT)は40歳未満の女性に多い未分化卵巣悪性腫瘍である。SCCOHTを発病した3家族からの6人についてエキソームの塩基配列決定を行った。3家族全てでSMARCA4の生殖細胞系列の有害変異が分離していることを見つけた後、第4の同様家族からのDNAを調べたところ、その家族にもSMARCA4の生殖細胞系列の変異が分離していることが分かった。塩基配列解析を行った全ての家族性腫瘍で体細胞レベルの変異があるか、野生型対立遺伝子の欠失が見られた。これらの腫瘍および追加の家族性および非家族性症例の免疫組織学的解析で、40例中38例の腫瘍でSMARCA4(BRG1)タンパク質の欠損が見られた。DNAが入手できた症例の塩基配列解析では、SMARCA4に少なくとも1個の生殖細胞系列または体細胞レベルの有害変異を32例中30例で見つけた。さらにSCCOHTの細胞株BIN-67は、SMARCA4に両対立遺伝子性変異を持っていた。我々の知見はSMARCA4の変化がSCCOHTの主な原因であることを示すものであり、これにより、遺伝カウンセリングや新しい治療アプローチの改善がもたらされると考えられる。

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