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熱性痙攣:一般的な熱性痙攣およびMMRによる熱性痙攣に関連する一般的な遺伝的バリエーション

Nature Genetics 46, 12 doi: 10.1038/ng.3129

熱性痙攣は、麻疹、流行性耳下腺炎、風疹(MMR)ワクチン接種後に起こり得る重篤な有害事象である。我々は、MMRワクチン接種による熱性痙攣の病歴のある小児、MMRワクチン接種とは無関係の熱性痙攣の病歴のある小児、および対照として熱性痙攣の病歴のない小児について比較する一連のゲノムワイド関連研究を行った。MMRワクチン接種による熱性痙攣との明確な関連が2座位で見られた。これらは、インターフェロン応答遺伝子IFI44L(rs273259:対照小児に対してP=5.9×10−12、MMRワクチン接種とは無関係の熱性痙攣の小児に対してP=1.2×10−9)、および麻疹ウイルス受容体CD46(rs1318653:対照小児に対してP=9.6×10−11、MMRワクチン接種とは無関係の熱性痙攣の小児に対してP=1.6×10−9)である。その上、熱性痙攣全般との関連が4座位に見られた。これらは、ナトリウムチャネル遺伝子のSCN1A(rs6432860:P=2.2×10−16)、およびSCN2A(rs3769955:P=3.1×10−10)、TMEM16ファミリー遺伝子(ANO3、 rs114444506:P=3.7×10−20)、およびマグネシウムレベルに関連する領域(12q21.33、rs11105468:P=3.4×10−11)である。さらに、野生型およびノックアウトのラットにおける電気生理学的実験から、ANO3(TMEM16C)の機能的意義を明らかにした。

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