Article

組換え率:ゲノムワイドな組換え率に関連する高頻度および低頻度の遺伝子多様性

Nature Genetics 46, 1 doi: 10.1038/ng.2833

減数分裂の組換えは、新しい対立遺伝子の組み合わせを生み出すことにより、遺伝的な多様性に貢献している。配偶子のゲノムワイドな組換え数は、個人によって異なっている。今回、アイスランドでのデータリソースを活用して、35,927人の親と71,929人の親子ペアからなるデータセットを蓄積した。このデータセットに対して、220万個以上の組換えを調べ、全ゲノム塩基配列決定した2,261人について配列レベルの解像度で、両親と塩基配列の対応づけを行い、組換え率に影響を与えるバリアント(遺伝子多様体)を探し出した。その結果、ゲノムワイドな組換え率に関連する8つの領域中に13のバリアントを同定した。このうちの8つのバリアントは、これまで未知であった。これらのバリアントのうち3つは雄の組換え率にのみ関連しており、7つは雌の組換え率にのみ関連し、3つが両方の組換え率に関連していた。そのうちの2つは、影響力の大きい低頻度の配列で、そのうちの1つは雄と雌の遺伝子地図でそれぞれ111cMと416cMの大きさだけ組換えを増大させると見積もられた。この配列はイントロン中に位置しており、エキソーム塩基配列決定では見つからないものと考えられる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度