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シロイヌナズナ:スウェーデンのシロイヌナズナ系統における高度のゲノム多様性と強い選択

Nature Genetics 45, 8 doi: 10.1038/ng.2678

塩基配列決定技術の進歩にもかかわらず、集団における遺伝的多様性を包括的に得るという目標にはまだ遠いものがある。我々は単一領域での配列の多様性についてできるだけ完全な全体像を得るためにスウェーデンのシロイヌナズナ180系統について塩基配列決定を行った。ゲノム上の位置が一意に決まるような単純な多型は容易に同定できた一方で、そうでない多型もみられた。フローサイトメトリーにより同定されたゲノムサイズの大規模なばらつきは、大部分が45S rDNAのコピー数変異によるものであると思われ、北スウェーデンでの系統は特に大きなコピー数を有していた。強い選択圧は、距離の長い連鎖不平衡や、近傍の補償的な変異間の連鎖不平衡としてあらわれている。北スウェーデンの系統では周辺領域の多様性の消失を示す多くの痕跡が見つかった。また、700 kbの転位を含む全体的にわたる大量の消失がみられた。

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