Analysis

スプライシング:DNase I高感受性のエキソンはプロモーターや遠位調節配列と共局在する

Nature Genetics 45, 8 doi: 10.1038/ng.2677

緻密な遺伝子のスプライシングはヒトゲノムに対して計り知れない転写の複雑性をもたらしている。遺伝子のスプライシングの大部分は転写とともに起こるので、エピジェネティックな修飾がスプライシングの結果に影響を及ぼすことを可能にしている。今回我々は、選択されたエキソン領域がヒトゲノムの3次元構造と一線を画することを示す。DNase I高感受性を示す一部のエキソンを同定し、それらは近位プロモーターやエンハンサーに結合する因子とクロスリンクした結果、クロマチン免疫沈降と塩基配列決定(ChIP-seq)での「phantom」シグナルを伴っていた。ChIP-seqによる構造の特徴の決定は、介在するイントロン配列外の、対応するプロモーターに近接するエキソンを含むような局所的な遺伝子のループを決定するクロマチン相互作用解析によって確かめられた。選択的スプライシングの際、これらのプロモーターやエンハンサーとエキソンとの相互作用は強まり、この効果は細胞のタイプに特有なエキソン周囲のDNase I高感受性パターンを反映している。まとめると、我々の結果は、局所的なゲノムの詳細な地図、クロマチン構造、およびシス制御領域パターンと転写とともに起きるスプライシングによるヒト転写の複雑性の発生とをつなぐものである。

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