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Vel血液型:SMIM1ヌル対立遺伝子のホモ接合性はVel陰性血液型表現型を定義する

Nature Genetics 45, 5 doi: 10.1038/ng.2600

Vel抗原はヒトの赤血球(RBC)上に存在しているが、輸血あるいは妊娠に応答して、Velに対する抗体を形成できるVel陰性の人が稀に存在する。受血者が、Velに対する抗体を形成する場合、重度の溶血反応が引き起こされる可能性がある。本論文では、SNPプロファイリングと転写ネットワークのモデル化を組み合わせることで、Vel陰性表現型が、SMIM1(染色体1p36の97kbのハプロタイプブロックに位置する)に連鎖することを示す。この遺伝子は、これまでには明らかになっていなかったが、RBC上に発現する進化的に保存された膜貫通型タンパク質をコードする。特に、35人のVel陰性の人においては、その全員が、エキソン3に17bpのフレームシフト欠失をホモ接合性で持つことに注目すべきである。SMIM1ペプチドに対する抗体を用いた機能研究により、RBC膜上でのヌル表現型が確認され、また、SMIM1の過剰発現により、Vel発現が誘導された。遺伝子型スクリーニングにより、スウェーデン人においては、供血者およそ17人のうち1人がヘテロ接合性欠失の保因者であり、およそ1200人のうち1人がホモ接合性欠失(ノックアウト)であると推定され、Vel陰性供血者の同定を行うことができた。我々の結果は、SMIM1が新規の赤血球遺伝子であること、また、Velが新しい血液型系であることを確立している。

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