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白血病:POT1変異は慢性リンパ球性白血病においてテロメア機能不全を引き起こす

Nature Genetics 45, 5 doi: 10.1038/ng.2584

慢性リンパ球性白血病(CLL)は成人に最もよくみられる白血病である。我々は、CLL患者127人のエキソーム配列決定データと、さらにCLL患者214人のサンガー配列決定データを解析し、これらの症例の3.5%においてPOT1(protection of telomeres 1をコードする)に頻発する体細胞変異を同定した。この頻度は、IGHV@変異を持たない人のみを考慮した場合には、9%に達した。POT1は、シェルタリン複合体の構成要素をコードしており、このテロメア構造の構成要素の中で、ヒトがんで変異していることがわかった初めての因子である。POT1の体細胞変異は、2つのオリゴヌクレオチド結合/オリゴ糖結合(OB)フォールドをコードする遺伝子領域に主として生じており、テロメアDNAへの結合に必要な主要な残基に影響を与えている。POT1変異のあるCLL細胞には、多数のテロメア異常および染色体異常がみられることから、POT1変異がCLL細胞の悪性の特徴の獲得を支持することが示唆される。CLLにおいて変異が頻発している新しい遺伝子としてPOT1が同定されたことから、CLLの臨床管理のための新しいアプローチが促進されるかもしれない。

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