Perspective

精神神経疾患:精神神経疾患においてタンパク質をコードする遺伝子の新規変異の役割を解釈する

Nature Genetics 45, 3 doi: 10.1038/ng.2555

家系、連鎖、関連解析は、遺伝要因が家系や集団のなかでどのように分離していくかによるものなので、複雑疾患における変異の遺伝と矛盾しない。一方、新たに生じる変異は、複雑疾患の形質の遺伝継承にはわずかにしか関係しない。しかし、新たに生じた変異のいくつかは、病気の原因として重要であることがわかっている。また、病気のリスクとなる新規変異は、病因と関係する遺伝子や経路の発見には役立っており、遺伝相談にも有用である。複雑な精神神経疾患において、おもに新しい遺伝子型判定や塩基配列決定技術から明らかにされるであろうこのような変異の役割を知ることは、有益である。たくさんの新規コピー数変異の役割についてはすでに確立されている。最近では全エキソンの塩基配列決定は、タンパク質をコードする領域の多様性の探索から点変異にまで広げられている。ここでは、精神神経疾患におけるこのような変異の役割を解釈しようとする試みについて考えたい。

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