Letter

シェーグレン症候群:中国漢民族におけるゲノムワイド関連研究から7q11.23に原発性シェーグレン症候群の感受性座位が同定される

Nature Genetics 45, 11 doi: 10.1038/ng.2779

原発性シェーグレン症候群は最も一般的な自己免疫疾患の1つである。これまでのところ、シェーグレン症候群の遺伝学的研究は、ほとんどが候補遺伝子アプローチに基づいている。原発性シェーグレン症候群の新規の遺伝的感受性座位を同定するために、中国漢民族において3段階のゲノムワイド関連研究を行った。発見段階では、症例542例および対照群1,050例において556,134個の常染色体SNPを解析した。次に、有望な関連を症例1,303例および対照群2,727例からなる2段階の追試試験において確認した。この3段階の統合解析から、7q11.23のGTF2Iが、原発性シェーグレン症候群の新規感受性座位であることが明らかになった〔rs117026326、Pcombined = 1.31×10−53、統合オッズ比(ORcombined) = 2.20〕。ヨーロッパ系の人における関連がこれまでに報告されている、STAT4TNFAIP3、および主要組織適合複合体(MHC)の領域にも今回関連が確認された。GTF2I周辺の領域の詳細なマッピングから、GTF2Iのrs117026326は、最も有意な関連を示すこと、また、GTF2IからGTF2IRD1-GTF2Iに広がるSNP群との関連があることが明らかになった。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度