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神経芽細胞腫:統合的なゲノム解析により小児がんの神経芽細胞腫でARID1AARID1Bの変異を発見

Nature Genetics 45, 1 doi: 10.1038/ng.2493

神経芽細胞腫は末梢交感神経ニューロンの腫瘍で、小児では最もありふれた固形腫瘍である。神経芽細胞腫の遺伝的基盤を大規模並行シークエンサーを用いて研究するため、6症例について全ゲノム塩基配列決定、16症例についてエキソーム塩基配列決定、32症例についてゲノムワイドな再編成の検出、40症例について特定のゲノム座位の標的解析を行った。それぞれの腫瘍に含まれるコード配列の体細胞変異は、平均して19(3〜70の範囲)であった。これまでは神経芽細胞腫とのかかわりが知られていなかった遺伝子としては、クロマチンリモデリングの遺伝子ARID1AARID1Bの染色体欠損や塩基配列変異が71腫瘍例の8例(11%)でみられ、初期治療の失敗や生存率低下と関連していた。腫瘍特異的構造変化を利用して、血清中の再編成DNA断片を検出する方法を開発し、最少残存病変の検出や追跡のための個人化バイオマーカーとすることができた。これらの結果は、小児の腫瘍発生におけるクロマチンリモデリング制御異常の役割に焦点を当て、神経芽細胞腫の患者の治療のための新しいアプローチを提供するものである。

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